青空の下 大日ヶ岳から天狗山へ

春の気配を感じる暖かな晴天のもと、大日ヶ岳から天狗山への雪山登山を楽しんだ。スノーボードやスキー客で賑わう高鷲スノーパークを横目に、ゴンドラに乗り込む。真っ白な稜線が続く静かな世界を目指す。登山口に降り立つと、しっかりと踏み固められたトレースが続いていた。柔らかな雪を踏みしめる心地よい感触と、澄んだ空気が心を躍らせる。青空を背に輝く雪山の美しさに息をのむ。山岳会の仲間と共に、笑顔を交わしながら進む時間が心地よい。緩やかなアップダウンを繰り返しながら、大日ヶ岳の山頂へと向かう。気温の上昇とともに雪庇が緩み、今にも崩れ落ちそうな様子を見せていた。慎重に足を進めながら、やがて最初のピーク、大日ヶ岳に到達。山頂からは御岳山や乗鞍岳が堂々たる姿を見せていた。さらに足を延ばし、天狗山へ。尾根道を進むほどに視界が開け、遠くの山々が次々と姿を現す。天狗山の山頂に立つと、目の前には白山の雄大な姿、そして先日登った野伏ヶ岳の山頂へと続く尾根が広がっていた。こうして、いくつもの山々をつなぎながら歩く時間が、自分の中に静かに刻まれていく。春を迎えつつある雪山は、儚くも美しい。青空の下で仲間と共に歩いた今日の時間も、また一つ、心に残る山の記憶となった。

個人山行

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